相談業務を中心に、患者様が抱えている問題について、福祉制度などの各種社会資源を用いて生活課題の解決に向け、援助をさせていただいております。相談室では「情報」「連携」「コミュニケーション力」を大切にしています。日々情報収集に努め、有効に用いられるように取り組んでいます。
相談室は情報の集約と配信、連携を大切にしています。それは院内だけでなく、他の医療機関や施設との間でも同様です。普段から連携のある医療機関は280カ所を数え、その他障害者や高齢者施設、行政機関を合わせ230か所以上の 地域の皆さまとお付き合いさせて頂いています。 対外的な業務で特に多いのが、病院(一般科) やクリニックのお医者様やソーシャルワーカーの 皆様からの入院相談です。まずは相談室が窓口となり、受診や入院のご相談をお受けし、受診日 時間調整なども行わせていただいております。もちろ ん患者様やご家族からの受診や入院のご相談も 直接受付けております。
当院の特徴である「急性期治療」を大切に運営していくには、適した時期の円滑な受け入れと同時に、早期の退院支援を進めなくてはなりません。入院前の生活の場へ、そして希望とする地域での生活が実現でき継続できるよう、入院早期から退院をイメージしたケースワークを担っています。各病棟では担当のPSWが多職種と協働してクリニカル・パスを用いながら、地域の支援機関と繋がり退院支援を展開致します。こうした中での情報や技術は常に共有し、かつ高めるために定期的に勉強会を開催し研鑽に励んでいます。
また当院では、病気や障害と上手に向き合い、ご本人が希望とする地域生活(リカヴァリ)に向けた色々な課題に基づき心理教育を多数実施しています。私たちPSWも「暮らしに役立つ生活情報会」として定期的に開催しています。入院が長期化した患者様には、それぞれの退院目標に照らした生活課題に着目できるような退院応援グループを結成し、PSWならではの退院支援に向けた情報提供や学ぶ機会を大事にしています。
「暮らしに役立つ生活情報会」の一例
・社会資源とは?身の回りにある私のためになる
制度や場所、支援者等について
・入院生活に必要な金銭的問題や手続きについて
・精神保健福祉手帳や障害年金について
・グループホームってどんなところだろう
・地域で生活する当事者から話を聞こう
・仕事に向けた制度や支援について
・弁護士を招いた成年後見制度等について
ご家族に対しては、「ご家族のための勉強会」にて普段ご存じ頂けない社会資源や制度について説明をさせていただいたり、ご家族や当事者の体験談と称して同じ悩み等が共有できる身近な関係から理解を深めて頂けるような機会を提供しています。「ご家族広場」では私たちPSWや作業療法士(OTR)等と協働してご家族だけのグループセッションを行いより具体的で学びやすく楽しみある空間をモットーに開催していますのでご家族の皆さまのご参加をお待ちしています。
なお、ご家族の皆さまも悩みをもつ当事者と捉えております。どうぞ個別の相談にも対応いたしますのでご連絡やご来訪をお待ちしています。
精神保健福祉科 理念
- 私たちは、利用者様の生活に直面する多種
多様な課題に対して精神保健福祉士としての
価値、倫理に基づき誠実にお応えします。
- 専門職者として密接な法人内連携とともに
利用者様に有効な地域連携の向上につとめます。
- 利用者様の地域生活に視点をおき、ともに生きる
生活者であるとの全人的視点を大切にします。
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