1. 地域を中心とした急性期の精神科医療を担当している。
地域を中心とした、急性期の精神科医療を担うべく、患者さんを迅速に受け入れるため様々な工夫を行っています。ベッドコントロールや多職種間の連携を密にするため、毎朝、毎夕のカンファレンスを行っています。地域の急性期精神科医療の役割を果たす事を第一に、病院、診療所や施設との連携を行い、緊急の入院に対応しています。また兵庫県の精神科救急医療システムに参加することに加え、地域の行政機関、警察、一般急性期病院、救命救急センターと連携を持ち、自殺未遂などで搬送された患者さんの受け入れを行う一方で、身体合併症で当院より転院する場合もスムーズに行えています。
2. クリニカルパスと入院治療プログラムを連動させ、チーム医療を
実践し、質の高い入院治療を行っている。
当院では週に一度各病棟でクリニカルパスのカンファレンスを行っています。患者さんの病状改善の度合い(病期)に応じて必要な治療を多職種が連携し、行います。疾病教育を中心に様々なプログラムを行い、単に休息して薬を内服して退院するだけでなく「病気とつきあう。」力をつけるべく、必要な知識をつけることを目的としています。今後患者さんは短期間で充実した入院治療を希望されると考えられ、一層の治療プログラムの充実を行っていきます。
3. 精神、薬物、身体療法(修正型電気けいれん療法)などの治療技法を
症例に合わせて 適切に行っている。
修正型電気けいれん療法も平成18年より徐々に施行症例を増やし、現在まで1900回を超える治療を有効且つ安全に行えております。当院では高齢者のうつ病と治療抵抗性統合失調症を中心に行っています。
4. 退院後の医療、外来診療を充実させている。
退院後の医療、外来診療の充実では退院後にデイケア、訪問看護を積極的に導入しています。短期間の病状悪化、再入院を防ぐためデイケア、訪問看護を行い、従来見られた回転ドア現象の著しい減少をもたらしています。そして認知症医療では診断や周辺症状の対応をできるだけ外来で対応できるように、また入院しても短期間で退院が可能となる医療連携システムの構築をめざしています。
5. 入院症例とその推移について
当院の入院・退院数は約600人前後です。当院での研修における目標の一つとして「精神保健指定医、日本精神神経学会専門医に資格取得に必要な症例を経験する。」ことがあります。特に精神保健指定医の経験症例で問題となる、措置入院、児童思春期の症例についても多数ではないものの、研修期間中に、必ず経験できます。その他のカテゴリーの症例についても、症例数は十分に経験できます。
|