作業療法科は、病棟部門とデイケアセンターの二つに分かれています。病棟部門では、作業療法士が主軸になっており作業療法を行っております。デイケアセンターでは作業療法士、精神保健福祉士、看護師がそれぞれの特性を生かし日々の活動に取り組んでおります。各活動の詳細については、部門紹介にてご確認下さい。

作業療法科　病棟部門

　作業療法科病棟部門では、作業療法士が患者様に作業療法を提供しております。作業療法とは、日々の生活で行われている様々な作業活動を用いて、その人の健康的な部分に働きかけ、心と体の回復を助け、自分らしい生活を再建していくための『リハビリテーション』です。作業療法を提供する作業療法士は、様々な活動を通して『居場所作り』、『生活リズムを習慣化させること』、『人との関わりの経験』、『役割を持つこと』、『病気・症状を理解し病気を持ちながら暮らす方法を身につけること』、『退院の準備』などに対して支援を行います。

≪認知症治療病棟≫

�@退院先に応じた日常生活動作の獲得・維持
毎朝の整容、体操、歩行練習
�A身体機能の維持
輪投げ、ボウリング、風船バレーなどの運動プログラム
�B自発性を向上
音楽療法、茶道、創作活動など

≪開放病棟・閉鎖病棟≫

�@規則正しい生活リズムを獲得
午前中の個別活動（手芸、スポーツ、音楽鑑賞、机上ゲームなど）
�A症状にとらわれず自分らしく生活を送られるよう支援
音楽療法、園芸療法、身体を少しずつ動かす軽運動、体操、散歩など
�B退院後の社会生活、社会参加へ向けた準備
買い物や交通機関の利用を目的とした外出
話し合い（生活の中の困ったことへの対処方法、人との関わり方、一人暮らしのコツなど）
�C疾患別心理教育グループの実施
参加者同士で困っていることや疑問点などを共有する、退院に向け病気との付き合い方を知る

各病棟の活動紹介

≪認知症治療病棟≫

　他職種と協力しながら、年齢を問わずどなたでも参加していただける様々なプログラムを立案、運営しています。午前中は整容、ラジオ体操や唄体操、歩行練習を行い、身の回りのことが自分で行えるようにお一人お一人にお声をかけ、自発的に取り組めるよう支援しています。午後からは特に運動プログラムを行い、ゲームを通して楽しみながら身体機能を維持していただけるよう取り組んでいます。また活動に参加することで自然と参加者同士のコミュニケーションが生まれ、日々の楽しみを見出すきっかけになります。

≪開放病棟、閉鎖病棟≫

　各病棟を担当している作業療法士が、どなたでも参加できる間口の広い活動から、テーマに沿ったグループミーティング、外出、病気や日常生活に関する勉強会など様々な活動を立案、提供しております。その日の自分自身の調子に合わせて参加でき、退院までにどういったことに取り組んでいけばいいか、担当の作業療法士と相談しながら参加を進めます。また様々な作業活動を通して、人との関わりや病気について考え話し合います。その中で退院後の生活をしっかりとイメージし、自分自身の課題を知ることができます。