「専攻医(後期研修)」募集
これからの精神科を志す医師を募集します!
当院の歴史
当院は神戸市西区にある168床の精神科単科病院です。医療法人としての設立は昭和35年で50年を超える歴史があります。法人設立時、病院は神戸市中央区の六甲山麓にあり、神戸市を中心に、精神科医療を担ってきました。また神戸大水害や阪神淡路大震災を経験し、その度に病院は大きな損害を受けながらも、地域での精神科医療を継続し、自らも復興し、神戸の復興に微力ながら参加し、見守ってきました。
平成16年に病院の老朽化にともない、神戸市西区に病院を現在の地に新築移転し現在に至っています。 移転後は徐々に急性期型の精神科病院としての運営を行い、平成27年に急性期治療病棟、令和3年に精神科救急病棟を開設しています。
当法人内組織
精神疾患のある方の地域移行のための施設として病院に隣接したグループホーム(共同生活援助)と精神科病院のない神戸市垂水区に病院機能を補完する多機能型診療所(デイケア、訪問看護を多職種で行っている)を運営しています。
現在の病院について
現在の病棟の構成は閉鎖病棟48床(精神科救急急性期医療入院料病棟)、開放病棟60床(精神科急性期治療病棟)、および認知症治療病棟60床の3病棟です。毎月60~70人の入院患者と外来通院患者数はデイケアを含め、1日約150人です。
新生病院の医療の特徴
1.地域を中心とした急性期の精神科医療を担当している
地域を中心とした、急性期の精神科医療を担うべく、患者さんを迅速に受け入れるため様々な工夫を行っています。ベッドコントロールや多職種間の連携を密にするため、毎朝、毎夕のカンファレンスを行っています。地域の急性期精神科医療の役割を果たす事を第一に、病院、診療所や施設との連携を行い、緊急の入院に対応しています。また兵庫県の精神科救急医療システムに参加することに加え、常時対応型精神科病院として地域の行政機関、警察、一般急性期病院、救命救急センターと連携を持ち、自殺未遂などで搬送された患者さんの受け入れを行う一方で、身体合併症で当院より転院する場合もスムーズに行えています。
2.チーム医療を実践し、質の高い入院治療を行っている
当院では週に一度各病棟でカンファレンスを行っています。患者さんの病状改善の度合い(病期)に応じて必要な治療を多職種が連携し、行います。疾病教育を中心に様々なプログラムを行い、単に休息して薬を内服して退院するだけでなく「病気とつきあう。」力をつけるべく、必要な知識をつけることを目的としています。今後患者さんは短期間で充実した入院治療を希望されると考えられ、一層の治療プログラムの充実を行っていきます。
3.安全な医療と行動制限最小化の取り組み
最近精神科病院における医療安全上の問題、課題が指摘されています。特に自傷、自殺未遂、転倒による外傷、身体的拘束に伴う深部静脈血栓症、肺梗塞などに対し、最小化するように取り組んでいます。毎朝のカンファレンス、療養環境の整備、多職種協働の取り組みで過去5年を見ると、身体拘束の延べ日数は減少し、自殺既遂者、身体的拘束に伴う深部静脈血栓症・肺梗塞は0です。行動制限・転棟による外傷などについてさらに最小化すべく努力しています。
4.精神、薬物、身体療法(修正型電気けいれん療法)などの治療技法を症例に合わせて適切に行っている
修正型電気けいれん療法も平成18年より徐々に施行症例を増やし、現在まで9,300回を超える治療を有効且つ安全に行えております。当院では高齢者のうつ病と治療抵抗性統合失調症を中心に行っています。
5.退院後の医療、外来診療を充実させている
退院後短期間での病状悪化、再入院を防ぐためデイケア、訪問看護を行い、従来見られた回転ドア現象の著しい減少をもたらしています。そして認知症医療では診断や周辺症状の対応をできるだけ外来で対応できるように、また入院しても短期間で退院が可能となる医療連携システムの構築をめざしています。
6.入院症例とその推移について
当院の入院・退院数は約700-800人前後です。当院での研修における目標の一つとして「精神保健指定医、日本精神神経学会専門医の資格取得に必要な症例を経験する。」ことがあります。常時対応型精神科病院として措置入院、児童思春期、アルコール・薬物依存の症例は研修期間中に、必ず経験できます。その他のカテゴリーの症例についても、症例数は十分に経験できます。
当院の後期研修で得られるもの
- 入院・外来の豊富な症例から、理想の寛解・回復を経験し、精神科医の基礎を作る。
- 精神保健指定医、日本精神神経学会専門医の資格取得に必要な症例を経験する。
- 入院医療では多職種によるチーム医療における、医師の役割について経験する。
- 入院外医療では患者さんを支える切れ目のない医療について経験する。
- 日本認知症学会、日本老年精神医学会の専門医取得
- 先端性のある診断技法、治療手法の技術取得
当院の後期研修で得られるもの
これまで他のフィールドで活躍された先生方が今後精神科医療に参加されることは大きな意義があると考えます。精神科医療を患者さんの側から考えると身体科の知識を持つ精神科医が増えることは大変望ましいことです。身体的な問題を主に抱えている患者さんが精神的な問題が生じた場合、逆に精神疾患をもつ方に身体的な問題が生じた場合、どちらの場合も患者さんにとって本当に心強い存在になります。近年精神科に転科された先生方は増えており、様々なところでご活躍されています。
指導体制
入院患者を担当する場合、先生方が精神保健指定医の資格を得るまで、指定医の指導医と2人で担当していただくので、必要な技能習得を安心して受けられます。勉強会、研修会を定期的に開催し、学会発表についても奨励し、その指導も行っています。
研修を受ける姿勢
精神科医療では他の診療科同様、患者さんの立場に立った医療に対する姿勢とセンスが求められます。そして良い精神科医療をするには体力も根気も必要です。最も重要なことは医師として、チーム医療のリーダーとして、責任感のある態度を持つことです。研修開始時は分からないことが多いのは当たり前ですが、患者さんのために真摯に向き合い解決しようとする姿勢が必要です。また同僚や多職種と協調性をもって協働できるように心がけていただきたいと思います。独りよがりで不遜で態度の悪い姿勢の方は当院には必要ありません。
当院の研修での目的は「良い精神科医になる」ことです。必要な資格取得を行うことも重要ですが、もっと大事なのは先生方が患者さんの治療に真摯に向き合う姿勢を身に着け、患者さんから頼られる心強い存在になっていただくという体験をしていただくことです。これが良い精神科医になるためには必要と考えています。このような研修ができることを心より願っています。
病院の立地、アクセス
現在病院がある神戸市西区は田園地帯と住宅街が広がる地域です。病院の周辺は自然に囲まれています。しかし単に郊外にあるだけでなく、都市にも近く病院のシャトルバスを利用すれば十数分で西神中央駅や明石駅にアクセスできます。自動車でも第二神明道路の玉津インターより数分で来院可能です。当院への通勤は自家用車、病院のバス両方とも可能です。
ご興味のある先生へ
当院にご興味のある先生は下記まで問い合わせください。
求人応募はもちろん、事前質問なども受付しておりますのでお気軽にご連絡ください。
担当者名:事務局 藤本(ふじもと)
電話番号:078-919-1755
メール:kyujin@jippu.or.jp